渋谷のアップデートを開始せよ
9月12日、SOCIAL INNOVATION WEEK SHIBUYAにて、「渋谷5Gエンターテイメントプロジェクト」のキックオフおよびトークセッションを開催した。
さらに発表会後、スペシャルコンテンツとして5Gによって進化した渋谷の世界を先行体験する実証実験を行った。
プロジェクト キックオフ宣言
渋谷5Gエンタメテック会議
SPEAKER
くっきー! – お笑い芸人コンビ「野性爆弾」
小橋賢児 – クリエイティブディレクター
金山淳吾 – 渋谷区観光協会 代表理事
中馬和彦 – KDDI株式会社 ビジネスインキュベーション推進部長
ファシリテーター 長田新子 – 渋谷未来デザイン 理事
トークセッション
トークセッションの中で、パネラーから渋谷を拡張するための、様々なアイデアが飛びかった。
5GやARを語る上で、重要となっていくものは「音」であると語る小橋氏は「Sound Pod」というアイデアを提示。バーチャルな渋谷の中に自分だけの音が鳴る空間を創出したり、アーティストがつくった音響空間に入ることができるなど、彼ならではの視点から渋谷の未来を語った。
渋谷区観光協会の金山氏は、渋谷の観光資源であるハチ公のバーチャル化を提案。ハチ公との散歩を楽しんだり、ハチ公に引っ張ってもらうことで街を回遊する仕組みをつくり、来訪者の渋谷観光に貢献していくアイデアを紹介した。
独自の世界観を持つくっきー!氏は、観光客が地方から渋谷に来るのではなく、渋谷が地方に行く「移動式渋谷」というアイデアを発表。街の概念すら変える斬新な発想に会場がどよめいた。
実証実験
5Gは単なる超高速の移動通信技術ではない、街づくりのテクノロジーである。
Visual Positioning Service技術を活用し、デジタル情報を持った「バーチャルな渋谷」を「現実の渋谷」に重ね合わせる「デジタルトランスフォーメーション(DX)」の実証実験を、スクランブル交差点で実施した。
専用アプリを搭載したスマホを渋谷の街にかざすと、バーチャルな渋谷に配置したオブジェクトが、現実の渋谷の同じ位置に出現。飲食店情報や天気、電車情報などがARで表示され、さらに空中を浮遊するさまざまなオブジェクトが街を賑やかに彩り、デジタルでアップデートされた新たな渋谷を楽しむことが可能となる。能動的にスクランブル交差点とその先を回遊したくなる仕組みづくりを目指した。
5Gという通信の超高速化によって拡張されていく、この街の可能性。渋谷5Gエンターテイメントプロジェクトは、5Gを単なる移動通信技術ではなく、新たな観光資源へとつながる「街づくりの技術」と捉え、渋谷の未来を加速させるためにこれからも実証実験を続けていく。